シリーズ【名大新潮流】Vol.2 データテクノロジーで、まだ見ぬ社会を創造する!

シリーズ【名大新潮流】Vol.2 データテクノロジーで、まだ見ぬ社会を創造する!

データテクノロジーで、まだ見ぬ社会を創造する、

株式会社トライエッティング

トライエッティングは、2016年に設立された名古屋大学発ベンチャー企業です。翌年の2017年10月、約1.2億円の資金調達を実現。2018年3月には、ベンチャー支援ネットワークNOBUNAGA21の「ニュービジネスプラン助成金」で最優秀賞を受賞するなど、㈱オプティマインドとともに、名大発学生ベンチャーのトップランナーと目されています。社名で検索すると、「人工知能(AI)搭載型 BtoB SaaSのベンダーとして、人材管理AI『HREBEST(ハーベスト)』や在庫生産管理AI『ストックストリームズ』を開発」と、何やら文系にはとっつきにくい用語が並びます。

そこで、同社の長江祐樹社長に会って話を聞きました。

トライエッティングは「料理人」、「UMWELT」はレシピ。

長江社長はトライエッティングの事業を「例えるなら、それは優れた料理人。調理器具にはフライパン・包丁など様々な種類があり、調理法や調味料も多種多様に存在します。お客様の持ち込み食材である「データ」を価値のある「料理」にして提供するのが『UMWELT』です。AIビジネス活用において、この料理人がこれまで存在していませんでした。用意できる「食材(データ)」を求められる料理へと変えるため、最適な「調理法(システム)」と「調理器具(アルゴリズム)」を選び活用します。また、サーバーレスですばやく他社のAIアルゴリズムやシステムを採択できるのが『UMWELT』の強み、どの料理にどんな調味料と調理器具が必要か判断できるのがトライエッティングの強みですね。」と、分かりやすく明快です。

 

幅広い業界で使える『HREBEST(ハーベスト)』&『ストックストリームズ』

2018年9月にリリースした『HREBEST(ハーベスト)』は、採用する人材の成長率を予測できる”人財”管理AIで、採用コストの低減や人材活用法を導くことが可能、また『ストックストリームズ』は、100万品目以上を学習し一年先までの受注数を高精度で予測。季節によって変化するリードタイムを考慮し全ての品目の在庫、生産管理、受発注予測量を自動で導き出すのが特長とのこと。

 

社名「トライエッティング(Tryeting)」に込めた思い。

トライエッティングの社名は、“Keep TRYING to make something new which doesn’t exist YET!(未だ存在しないものをつくるものづくりにトライし続けよう)”が由来で、この“TRYING”と“YET”からTryetingが生まれ、この言葉をキーワードにミッション(目標・行動・社会的義務)として考えた言葉が “Creating The Future of Tomorrow, Today!(明日のものづくりを、今日しよう)”で、トライエッティングにしかないノウハウとデータテクノロジーによって、お客様にとっての「明日の未来を今日つくる」を目指していこうとする、同社の企業理念そのものと言えます。

 

病気の罹患リスク予測システムが
起業の究極の目的・使命だ。

長江社長は、名古屋大学博士過程を進み半導体物理を研究。会社を立ち上げた早々、本人はスタンフォード大学にAI研究客員として留学するという驚きの行動も、彼の中では事業経営に向けたステップらしい。彼のノートには、フローチャートのような図式やメモが書き込まれ、「事業が進むべき道筋、手法、時期などを導き出すもので、構想どおりに進んでいます。」と語る。その一方で、『HREBEST(ハーベスト)』や『ストックストリームズ』も事業構想の通過点だと言います。

「もともと博士、それも天文学者になりたくて大学に入りましたが、二年の時に祖母の死を目の当たりにし、それ以来ずっと、見つけにくい癌を見つけるためのセンサーを作りたいと思い続けていました。早期に発見するためのAIソフトウェアを模索していた時、バイオセンサーを作れると思える技術に出会い、自分ならできると確信しました。ところが、数百万単位の医療機関が蓄えた、病に関する大量の研究論文や治験を得るためには費用が掛かりすぎると医学部の先生にアドバイスされ、アカデミックでできないならビジネスでとの思いで起業しました。」『長江ノート』にはトライエッティングの未来予想図が描かれていて、そこからから逆算して何をすべきかが見えているように思われた。

 

取材を終えて

コーヒーを手にお茶目な笑顔で迎えてくれた長江社長ですが、事業の核心になると眼光鋭くメモするのを忘れるほど。彼が手にした数冊ものノートには事業のことだけでなく、社員とその家族やこれからの社会とのあり方も熱く記されているに違いない。とにかく若くて元気で明るいオフィスには、新事業を切り拓く活気がみなぎっていた。

株式会社トライエッティング(Tryeting Inc.)

代表取締役社長兼CEO:長江 祐樹
資本金:80百万円

事業内容:生産業向けのAIソリューションの企画・開発・運営・販売

設立:2016年6月6日